2023年1月3日火曜日

1/12セッティング(1)

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この内容はあくまで
私が実際に走行させて感じた感覚が元に成って居ます
全ての場面に当てはまる訳では有りません
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1/12電動レーシングカーのセッティング


*フロントスプリング*
フロントキングピンスプリングは
・軟らかい=初期反応が良好
・硬い=初期反応が甘くなる
ただしこの状態は場合によって変化する事もあります
柔らか過ぎると一瞬で縮んでリジッド状態に成り
全く反応しなかったり、
逆にある程度硬い状態であると
切り始めに瞬間的にタイヤを地面に押し付けるので
機敏にステアリングが反応する事が有ります。
また、クルマのロール量と密接な関連が有り
極端にリアのサイドスプリングとのバランスが悪いと
前後のロールの量が極端にバランスを崩し不安定に成ります。

*キングピンオイル*
一般的な1/12DDカーにはフロントダンパーが無く
路面からの入力に対し、スプリングだけでは
往復運動が収まらないので、減衰力として
キングピンにオイルを塗って減衰させます。
オイルの粘度はあまり軟か過ぎると
フロントサスの上下運動でオイルが逃げてしまうので
基本的に硬めを選ぶ方が良いでしょう。
TeamBomber製やMuddSilde製など専用品が有りますが
シリコンデフオイルでも代替が可能で
リアのロールチューブと同じ番手を使用するのが
最初の目安となるでしょう。

*キャンバー*
キャンバーはネガティブ方向(ハの字)へ0度~2度程度
角度が鋭角になると「曲がる感じ」に成りますが
付け過ぎるとフロントタイヤの内側しか接地しないので
フロントタイヤの偏摩耗が起こる事が有ります。
これも又、リアのロール量と密接な関係が有り
リアロールが多い時にはマイナス方向(2~2.5度)
リアロールが少ない時にはプラス方向(0~1.0度)
クルマのロールとキャスター角に合わせ調整します。
また、車体を代の上に置いて0G状態で測る場合と
車体をボードに置きHUDYなどで測る1G状態での測定では
ベアリングやサスアームのガタ分や
リバウンドが多い場合にはキャンバー変化量によって数値が異なります
かならず同じ方法で毎回測定する事がベストです。

*キャスター角度*
一般的なインディペンデントサスの場合6度~10度
キングピン方式の場合、3度~6度
角度が深く成ると、ステアリングを切った状態で
フロントタイヤが外側にバンクします。
キャスターを立てると初期反応が機敏に成り
キャスターを寝かすと後半のプッシュアンダーが軽減します。

*可変キャスターブロック*
一般的なインディペンデントサスの場合には
0度、5度、10度、が選択可能で
カーペット路面の場合は5度~10度、
アスファルト路面では0度~5度、
また、シャーシやサスアームが軟質なクルマでは
可変キャスター10度を使用し
シャーシやサスアームが硬質なクルマの場合には
5度を使用するのが目安です。
キャスターブロック角度を10度など深くした場合
フロントロアアームとの上下距離が近く成る為
コーナー時のサスアームの動きが良く成ります。
スプリングの硬さやキングピンオイルの硬さで調節します。
また、キャスターブロックを0度にした場合
ノーズの低いボディーを使用すると
ブロックの先端がボディーに接触する場合が有ります。

*リバウンド*
フロントのリバウンド量が多い場合
車体がロールした時のタイヤの路面追従性が良く成り
また、フロントのロールも増えた様な挙動をします。
増やすとコーナリング中に荷重が乗り易く感じ
逆に少ないとコーナリング中に荷重が抜けやすく感じます
また、極端に多いとコーナー出口でスロットルONにした時
舵残り感が出てフロントタイヤが引っかかって
リアが横方向に抜ける様な感覚が発生します。

*トー角*
基本「トーアウト」設定でマイナス1.0度程度
片側0.5づつのトータル1.0度が理想ですが
ステアリングコントロールが難しい方向に成り
ストレートでの直進性も軽減します。
片側1.0度づつ、トータルで2.0度程度が良いと感じますが
トーアウトが大きいと初期反応が鋭く成り過ぎる感が出ます。

*フロントトレッド幅*
(あくまでもサスアーム位置でのトレッド幅の話です)
広いとタイヤへ掛かる荷重が分散するので
マイルド狭いとタイヤへ掛かる荷重が増えるので機敏に成ります、
基本的に166mm~170mm(間の168mmが基本)
ハイグリップ路面や毛足の長いカーペット路面で狭くすると
コーナー入り口でハイサイドし易く成ります。

*スクラブ径*
一般的なインディペンデントサスの場合
キングピン位置からホイールの外側まで20mmが基本、
大きくなると、コーナー時にタイヤが外側に貼り出すので
コーナリング性能がUPする様に感じます。
スクラブ径が小さいと初期でクイックな反応をしますが
後半で曲がらない感が出る場合が有ります。
フロントアクスルにシムを入れてスクラブ径を変更した場合
そのまま加算するとトレッド幅が広く成ってしまうので
運転がマイルドになる傾向が有ります。
スクラブ径を変更した場合にはトレッド幅が変わらない様
サスアーム位置を変更する事が必要に成って来ます。

*アッカーマン*
ステアリングを切った時の左右の切れ角差で
差が大きいとコーナーを小さく曲がる様に成りますが
大きすぎると内側のタイヤを引きずって走る事に成るので
コーナリング中に失速してしまいます。
ホイールベース200mmのクルマで
ステアリングを目一杯切った状態で左右10度差が理想ですが
前後のホイールベース長と密接な関係が有るので
左右10度さが必ずとは言い切れません。

*舵角*
プロポを操作した場合に切れるフロントタイヤの舵角で
クルマを後方から見て左側(外側タイヤ)=15度~18度
右側(内側タイヤ)=25度~28度
コレはホイールベース200mmの車両での基準
一般的なインディペンデントサスの場合
18度/28度以上ハンドルが切り込むと
ステアリングタイロッドにホイールの内側が接触します。
ステアリングタイロッドのボールエンドを少し削っても良いでしょう。
SANWAホイラープロポの場合、
設定舵角100%で18度/28度で設定し
D/R( デュアルレート )で90%にすると
車体側の舵角が15度/25度程度に成ります。
最初は90%で走行を始め、曲がらない場合には増やして行き
曲がり過ぎる場合にはマイナス側に調整します。

*キャンバー変化量*
アッパーアームが稼働するインディペンデントサスの場合
フロントが沈み込むとキャンバー変化が起こります。
アッパーアームの取付位置の高さと、長さ、
ナックルとアッパーアームの間に入れるシムの量でで可変が出来ます。
・アッパーアーム取付位置が高い場合やアッパーアームが長い場合には
 キャンバー変化量が少なく、
・アッパーアーム取付位置が低い場合やアッパーアームが短い場合には
 キャンバー変化量が多く成ります。
アッパーアームの長さ、高さ、取付位置が変わると
ロールセンターが変化しますが、キャンバー変化量の効果程の差は感じられません。
キャンバー変化量は車体のロールと密接な関係が有りますが、
変化量が多いと良く曲がる様に感じ、少ないとその逆に感じます。
また、変化量が多い場合にはフロントが引っかかる現象を感じる事も有ります。
一般的な理想の数値として、車高3.0mmで設定した場合
1G時に1.0度のキャンバーでフルボトム時に3.0度に成る程度が良いと思われます。


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