2023年1月2日月曜日

1/12セッティング(2)

************************* 
この内容はあくまで
私が実際に走行させて感じた感覚が元に成って居ます
全ての場面に当てはまる訳では有りません
*************************


1/12電動レーシングカーのセッティング


*サイドスプリング*
サイドスプリングはロールし始めるポイントと、
車体が水平に戻るスピードを調整します。
基本的にローグリップ路面では柔らかい物を使用し
ハイグリップ路面でリアグリップが十分得られる時には硬くします。
軟らかいスプリングを使用するとリアグリップが増します、
硬いスプリングを使用する時にもコーナリング時にロールした時
リアタイヤに強く荷重が乗るので横グリップが増します。
ただしこの場合、リアタイヤの外側だけが減って
タイヤがテーパーに成る可能性が大きいです。
取付は基本「ゼロタッチ」ですが、
浮かせる方向に付けるとロール開始からバネが効くまでフリーに成るので
機敏にロールを開始するので初期反応が鋭く成ります。
逆に押し付けてる場合には予めロールし難い方向に成っているので
初期反応がマイルドに成ります。

*ロールチューブOIL*
ロールの速度を調節するので、先のサイドスプリングとの関連が大きいです
・デフ車の場合#5000~#15000
・リジッドアクスルの場合#10000~#30000
ですが、各社でロールチューブの太さ、長さ、溝の数が違うので
各メーカーの各車種によって一概に一定ではありません。
コーナー入り口でロールし始める力より
コーナー出口でロールが戻る力の方が弱いので
コーナー出口側の「戻り速度」を基本に考えた方がセッティングがし易いです。
基本、硬くするとロールし始めでフロントタイヤに荷重が残るので
フロントのトラクションが増えた様な感覚に成りますが
硬すぎるとロールし難く成るので、有る一定値を超えると
逆転現象が発生し、鈍くなることが有ります。
軟らかくした場合にも同様にコーナー入り口で機敏にロールし始めるので
ステアリングの反応が増した感覚に成りますが
有る一定以上柔ら過ぎるとフロントタイヤがインリフトし
3輪走行状態に成ってアンダーステア気味に成る場合が有ります。

*センターショック*
センターショック(ダンパー)はピッチングスプリングと組合せ
大きな影響を与えます。
センターショックオイルは柔らかいとピッチングが機敏に動き
フロントへの荷重が掛かり易かったり、抜けやすかったりします。
コーナーのRの小さいな狭いコースでは柔らかめが良いでしょう。
逆にオイルが硬い場合には前後の荷重移動がマイルドに成り
クルマの挙動がマイルドに成りますが、
硬すぎるとダンパーが稼働せず、リジッド化して機敏に成る事が有ります。

*ピッチングスプリング*
スプリングが硬いとコーナー出口のスロットルON時に
素早くクルマが反応し、蹴り出しが良く成りますが
硬すぎる場合には蹴り過ぎでリアタイヤがホイールスピンする事が有ります
また、硬いスプリングはコーナー入り口の減速時に
前に荷重が掛かり過ぎでステアリングの反応が落ちる事が有ります。
軟らかいスプリングは硬いスプリングの真逆の効果で
ハイグリップでリアタイヤのグリップが十分確保できる場合には硬く
ローグリップ路面でリアタイヤのグリップが軽い時には柔らかくします。

TB-AK12とKAWADA M300FX4の場合(2023年現在)
同じサイズのダンパーを使用しているので
スプリングやダンパーなどが兼用出来ますが
ダンパー取付のピボット位置の高さが両車で違うので
全く同じ効果が得られるとは限りません、
また、TBAK12のダンパーはピストンとケースの隙間が多く
KAWADAはその逆でクリアランスが少ないので
OILの番手も同じ物が使用出来ません
(TBAK12が#500のOILの場合、M300FX4は#350程度のオイル)


*センターショックの位置*
ショック位置前方取付=ステアリングがマイルド
ショック位置後方取付=ステアリングが機敏
センターショック前側ピボット位置
前=マイルド、後方=機敏
センターショック前側ピボット高さ
高い=マイルド、低い=機敏。
リア側のロアブレース側でも高さ調節出来ますが
上に上げると重心位置が高く成るので、あまり好ましくありません。
また、ピッチングダンパーを水平に近くすると
ダンパー全体のフィーリングが硬い方向へ向きます。
オイルの番手やスプリングの変更では行き過ぎてしまう場合には
ダンパーの取付角度を変化させて対応出来る場合が有ります。


*サイドリンク*
サイドリンクには基本3種類の物が有り、
・一般的なキットに付属する短い物
・XRAY X12用やTBAK12用ショート、ROCHEロング等のミドルサイズ
・YOKOMO YRX12用やTBAK12純正、M300FX用ロング、
ロングサイズとミドルサイズはメーカーが違っても
長さが全く同じなので兼用出来ますが
XRAY X12用は構造が太く質感も硬質で硬さが違うの為フィーリングに違いが出ます。
サイドリンクは長い方がロールした時に突っ張り難いので
クルマのロールが機敏に動く傾向が有ります。
短いとその逆で動き出しから徐々に突っ張って硬く成って行きます。
また、短いとロール時に突っ張るのでホイールベースが短く成ります。
基本、走らせるコースの大きさ、コーナーのRの大きさによって
長さを変えてもイイでしょうが、車両や走らせ方に寄って
大きくフィーリングが違うので、自身で走らせて一番良い物を使用します。

*センターピボット(ボールシート)*
センターピボットは非常に重要で
ガタ無くスムーズに動く様に組付ける必要が有ります。
また、真正面から壁に衝突した場合には
モーターなどの重量物の衝撃が一気に加わるので
激しいクラッシュが有った場合には必ずチェックします。

2023年現在でボールシートは大きく分けて2種類あります。
SchumacherEclipseやCRC CK25ARの様な横刺しタイプ
TBAK12やM300FXの様な吊り下げ提灯タイプ。
クルマがロールした時、サイドリンクが突っ張るので
センターピボットはロール時に前後します、
その為、稼働できる様にネジを調節すると
コーナー入り口で荷重をかけた時に逃げが発生したり
コーナリング中に横揺れしてロール荷重が逃げたりします。
YRX12やTBAK12、ROCHEP12の様に
ボールシート内で縦方向にボールが移動するボールシートは
非常に利に適ってる形状だと思います。
また、先に書いたCK25ARやEclipseの様な横刺しタイプは
ピボットボールが縦方向にフリーなのでこの限りでも有りません。

センターピボットのボール位置(高さ)
吊り下げタイプのモノはロアブレースに対し
シャーシがブランコの様に横揺れします。
リア軸に対し大きくスイングするのでフロントが掛かり易く
ハイグリップ路面では逆に引っかかり易く成ります。
低く成れば低く成る程、逆の効果が得られますが
CK25ARの様なシャーシにボールシートがめり込んでいるタイプは
ロールセンター位置も低くなるので
フロントが動きにくい方向に成って来ます。
その為、リアグリップの確保が非常にし易い傾向にあります。
またその逆にフロントをロールさせる様にセッティング変更し
コーナリングを良くする必要が有ります。
スプリングやキングピンオイルの硬さを柔らかくすると
クルマが横Gに耐えれず潰れて反応しなく成ってしまうので
フロントのジオメトリ調節で調整した方が良いでしょう。

*リアトレッド幅*
JMRCAの規定で最大幅が決まっているので
それ以上にする事は有りません
トレッド幅が広いと安定するのでリアグリップが良く感じますが
広すぎると車体のセンター位置からタイヤまでの距離が遠いので
タイヤに荷重が掛かり難く成ります。
その逆に狭いとコーナリング中に横Gが掛かった時
タイヤに荷重が乗って面圧がUPしますが、タイヤへの負担が大きく成ります。
・路面グリップ高=ワイドトレッド
・路面グリップ低=ナロートレッド
ただし、フロントトレッド幅と密接な関係が有るので
フロントと大きく差を付けない方が良いでしょう。



0 件のコメント:

1/12セッティング(1)

*************************  この内容はあくまで 私が実際に走行させて感じた感覚が元に成って居ます 全ての場面に当てはまる訳では有りません ************************* 1/12電動レーシングカーのセッティング *フロントスプリング*...